卒業生の声

海上保安大学校卒業生は、全国各地に存在する海上保安本部・海上保安部・航空基地等の陸上勤務、巡視船艇や航空機といった現場業務の勤務と東京霞が関にある海上保安庁(本庁)で国の政策に携わる業務を交互に経験しながら、キャリアアップしていきます。

海上保安大学校を卒業し、様々な職種で勤務している先輩達からのメッセージです!

倉本 明(本庁総務部教育訓練管理官<本科第39期>)

平成元年に本校に入学、スポーツに打ち込む学生生活を送りました。任官後はその経験を活かし領海警備の現場活動などの警備救難業務にあたりました。その後、大学院での研究活動や英国ロンドンでの海外勤務などを経験し、外国の海上保安機関との連携訓練や能力向上支援にも携わることができました。

そして30年後の今、海上保安庁全体の教育訓練を企画・調整する責任者として、仲間とともに「平和で美しく豊かな海」を守る仕事に誇りをもって取り組んでおり、充実した日々を過ごしています。

堀之内 友美(本庁警備救難部救難課海浜救難係長<本科第60期>)

皆さんは、海に落ちてしまったとき、助かるためにはどうすればいいと思いますか?

救難課の海浜救難係では、助かりやすくするための方法として、①ライフジャケットの常時着用、②携帯電話等連絡手段の確保、③海の緊急通報用電話番号118番の活用といった方法に加え、友人や関係者に目的地を伝えることの大切さを周知するなど、非常に重要な仕事を担当しています。

救難課の仕事は、いずれも人命救助に直結するものですので、日々やりがいを感じながら仕事に取り組んでいます。

原田 亮汰(第一管区海上保安本部浦河保安署巡視艇うらづき船長<本科第62期>)

「船」はチームであり、海難や事件、災害などの突発事案が発生したときは現場第一線で乗組員一丸となって取り組みますので、如何なる状況下においても適切に対応できるチームワークが大切になります。

「船長」は、よりよいチームとなるよう乗組員を導く仕事だと思います。

チーム作りは順風満帆なことばかりではありませんが、そこに大きなやりがいを感じますし、チームで成果が出たときには大きな達成感を味わえる魅力的な職です。

間賀田 祥岳(第三管区海上保安本部羽田特殊救難基地副隊長<本科第65期>)

特殊救難隊は、日本全国で発生する危険物積載船の火災爆発等への対応、転覆船や沈没船からの人命救助、高度救急処置を要する傷病者の救助等特殊な海難に対応することを主な任務としており、あらゆる海難現場を想定し、日々訓練を行っています。

副隊長として、日々の業務や訓練、海難現場では指揮者として隊員を指揮する立場を任されます。経験年数が浅いながらも、隊員を指揮することに対し多少のプレッシャーを感じることもありますが、仲間と協力し業務完遂に向け自身で判断できることに副隊長としてのやりがいを感じます。

また、どんなに困難な状況下にあっても、仲間とともに打開策を見出し、無事に任務を遂行できたときに特殊救難隊としての誇りを感じることができます。

為 菜月(第五管区海上保安本部関西空港海上保安航空基地通信科通信士<本科第63期>)

ひとたび海難が発生すれば、昼夜問わず航空機に乗り込み現場に向かいます。無線機や機材を使用して現場の状況を迅速かつ正確に伝え基地や機動救難士、巡視船艇等と連携して業務を円滑に進められるようにすることが通信士の仕事だと考えています。

航空機は動きが早く上空では常に頭をフル回転させ、また緊張感のある中で業務をしていますが、地上にいる時は上司や同僚と雑談を交えながら楽しく仕事をしています。大変なことも多い業務ですが、救助した人がその後、無事に退院できた等の話を聞くとこの仕事をしていてよかったと思えます。

佐藤 若菜(第七管区海上保安本部門司海上保安部巡視船きくち主任航海士<初任科1期>)

卒業後、初めての配属先である門司海上保安部巡視船きくちで主任航海士として業務の調整や訓練の指揮等を担っています。

鑑識指定船であるきくちは、通常の巡視船業務に加えて、指紋検出等の鑑識事案対応や他部署への鑑識研修を行っています。

鑑識活動から得られた結果は、その後の捜査を左右する重要な証拠になり得るため、非常に責任がある仕事ですが、日頃の知識の習得や訓練の積み重ねが結果として現れるので、とてもやりがいを感じています。

辻井 道伸(第九管区海上保安本部七尾海上保安部長<本科第44期>)

海は私たちの生活や経済にとっても、人類の持続的な生存にとっても欠かせない存在です。この海の安全・安心を守り、将来の世代に引き継いでいくことは、今を生きる私たちの責務です。

現場業務をあずかる責任者として、海洋環境の保全や海上における違法行為の取締り、事故の防止といった日々の業務を通じて、安全で安心できる海を守ることに貢献できることは、私にとって大きな誇りです。

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