練習船いつくしま ホノルル到着

2025年6月3日

【ホノルル入港と実習の記録】

練習船「いつくしま」はホノルルに到着しました。ここでは、ホノルルでの体験と交流の様子をご紹介します。

①えひめ丸慰霊碑訪問
えひめ丸慰霊碑を訪問し、事故により犠牲となられた方々への追悼を行いました。慰霊碑周辺の清掃活動も実施し、遠洋航海の安全と海上保安業務における生命と安全を守る使命の重要性を改めて認識いたしました。えひめ丸周辺のウォーターフロント・パークは、近隣のビーチや街の賑わいとは対照的に静寂に包まれ、心地よい風が吹いていました。その穏やかな景色の中で、かつて事故が発生したことが信じがたいほどでした。実習生としては、航海の安全を願うとともに、将来の業務において事故の防止に全力を尽くす決意を新たにしました。

②米国立太平洋記念墓地・USSミズーリ記念館施設見学
戦艦ミズーリを訪問し、降伏文書調印の場や特攻隊に関する資料などを見学しました。日米双方の歴史を深く学ぶ貴重な機会となり、戦争の記憶を風化させることなく、戦後復興を支えた人々の想いを忘れないことの重要性を再認識しました。戦艦ミズーリの船体や装備は、かつて戦艦が主力であった時代の戦争の姿を想起させ、同時期に建造された日本の戦艦大和とほぼ同じ規模である点も印象的でした。また戦後、日本と米国の友好関係構築に尽力したハワイの日系人の方々の努力についても理解を深めることができました。

③船上レセプション(ホノルル)
ホノルル停泊中、実習生は現地関係者を招いた船上レセプションにて交流を行い、ハワイ特有の文化や魅力について知見を広げました。日本の伝統文化として餅つきや剣道、琴の演奏を披露し、参加者との文化的な交流を深めました。特に、体験型のイベントは好評であり、日本文化への親しみを感じていただく貴重な機会となりました。現地のUSCG(米国沿岸警備隊)関係者との積極的な交流を通じ、日米の海上保安業務の違いについて理解を深めることができました。

④ホノルルでの休養日
休養日は快晴に恵まれ、実習生はショッピングや海岸での活動を楽しみました。USCGA(米国沿岸警備隊士官学校)の学生にとっては初の寄港地であり、共に有意義な休日を過ごしました。実習生たちは、長い航海の疲れを癒すとともに、海上勤務に向けた英気を養うことができました。

⑤ミッドウェー沖戦没者慰霊式
ミッドウェー海戦の戦没者慰霊式を実施し、犠牲者への追悼と世界平和の祈念を捧げました。太平洋戦争で失われた多くの命が安らかに眠ることを願うとともに、海の平和を守るという海上保安庁の使命の重要性を再認識しました。サンフランシスコとホノルルでの業務見学や慰霊式を通じて、日本と米国の歴史的関係を深く理解する機会を得ました。今回の経験を今後の業務に活かし、日本の海を守る海上保安庁の一員としての責務を果たしてまいります。

 

 

USSミズーリと記念撮影
USSミズーリと記念撮影
慰霊碑の清掃を実施する実習生
慰霊碑の清掃を実施する実習生
慰霊碑に対し黙祷を捧げる様子
慰霊碑に対し黙祷を捧げる様子
米国立太平洋記念墓地にて献花を実施する様子
米国立太平洋記念墓地にて献花を実施する様子
招待客と交流する実習生
招待客と交流する実習生
餅つきを行う招待客と実習生
餅つきを行う招待客と実習生
追悼の意を込め黙祷を行う様子
追悼の意を込め黙祷を行う様子
海でサーフィンを楽しむ実習生とUSCGA学生
海でサーフィンを楽しむ実習生とUSCGA学生
献花を実施する実習生
献花を実施する実習生

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