「オンライン学生等国際会議」発表会を実施しました。
2022年6月23日
国際海洋政策研究センターは、当校学生と外国海上保安機関の士官候補生及び若手士官との交流を通じて相互理解を深め、関係構築を行うこと等を目的として、例年、米国、カナダ、韓国、フィリピン、マレーシアの海上保安機関と「学生等国際会議」を実施しています。
今回の発表会では、使用言語を英語として、5月26日(木)のキックオフミーティング以降、約1ヶ月間にわたり、所定のテーマについて外国海上保安機関の参加者と議論した内容を発表いたしました。この他、外国海上保安機関の紹介、海上保安大学校の紹介を実施し、発表会の最後には、12月中旬に各国参加者2名を海上保安大学校へ招待する旨の発表があり、拍手喝さいの中終了いたしました。詳細は以下のとおりです。
実施日時 | 令和4年6月23日(木)13:00~16:15 |
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実施場所 | 国際講義棟A教室、国際交流センターB、C教室、煉瓦ホール |
参加機関 |
参加者 |
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海上保安大学校 (JCGA) |
本科学生 212名
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韓国海洋警察教育院(KCGA) | 士官候補生 4名 |
マレーシア海上法令執行庁(MMEA) | 若手士官 2名 |
フィリピン沿岸警備隊(PCG) | 若手士官 2名 |
※カナダ沿岸警備隊士官学校(CCGC)士官候補生4名は、時差のためオンデマンド参加とし、事後に資料配布を実施。
※米国沿岸警備隊士官学校(USCGA)は不参加。
実施内容 | 時間 |
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議論結果発表及び質疑応答 | 13:10~14:55 |
各機関紹介コンテンツ | 15:10~16:00 |
海上保安大学校オンライン紹介 (応援團、音楽隊、邦楽同好会、着付け同好会、茶道同好会の実演による紹介) |
16:00~16:15 |






学生等国際会議参加学生のコメント
今回の学生等国際会議では『海上における軍事機関と警察機関』についてカナダ沿岸警備隊士官学校の士官候補生と議論しました。カナダ沿岸警備隊は海上保安庁より救難活動や環境保全に特化した組織であり、軍隊ではなく、取り締まりに関しては国内警察機関と連携して対応している点を知り、国により海上保安機関の形が異なることを再認識しました。
(本科4学年 山根 宥人)
私たちの班は『女性の社会進出』についてカナダ沿岸警備隊と議論しました。カナダは、日本に先行して女性の社会進出を問題として提起し、現在ではカナダ政府が旗振り役として女性のためのフレームワークを作成したことから男女間にキャリアの格差はなく驚かされました。近年、日本での女性の社会進出は進んでますが、日本や当庁はこれからさらに男女間の格差を減らさなければ国際世論に反してしまうと思いました。
(本科3学年 小林 烈風)
私たちの班は『女性の社会進出』について韓国海洋警察教育院の学生と議論しました。韓国と日本は非常に似ておりますが、韓国では男性に兵役義務があるため、一部就職等で男性が不利になることもあるという点が非常に興味深い点でした。女性の社会進出と男女平等のバランスを如何にしていくか、大きな問題だと再認識させられました。
(本科4学年 廣澤 拓磨)
今回の学生等国際会議では『各国海上保安機関の連携』について韓国海洋警察教育院の学生と議論しました。韓国の学生からは、過去韓国において他国の情報提供により麻薬取締に成功した事例を紹介していただきました。密輸等の国境を越える犯罪には、各国で協力することが重要であると再認識いたしました。
(本科3学年 大山 天音)
今回の学生等国際会議では『海上における軍事機関と警察機関』についてマレーシア海上法令執行庁の若手士官と議論しました。マレーシアは近隣諸国と国境問題を抱えている点も日本と似ており、海上保安機関に国家間の衝突を緩和する機能がある点について認識を同じくすることができ、重要であると再認識することができました。
(本科4学年 二宮 雅生)
私たちの班は『各国海上保安機関の連携』についてフィリピン沿岸警備隊の若手士官と議論しました。海上における漁業資源の維持や海洋環境の保全については、一国では対応しきれないことがあり、日ごろからこのような対話の機会を通じて国際的な信頼関係を構築しておくことがとても重要だと思いました。
(本科4学年 一柳 賢伸)