第70期 各種訓練

2024年6月5日

日時

令和6年4月28日(日)~5月5日(日)

場所

北太平洋

天候  ー

こじまが呉を出港してからサンフランシスコに入港するまでの間に搭載艇揚降操船訓練及びブラックアウト訓練、応急操舵部署訓練を実施しました。搭載艇揚降操船訓練では、周りに陸地が無く気象や海象の影響をより大きく受ける環境であったため、安全管理や作業の効率性等を普段より一層意識し取組みました。また、ブラックアウト訓練及び応急操舵部署訓練では、船内電源喪失や舵故障を想定し、緊急時においても迅速かつ的確に判断し適切な対処ができるよう各科毎に訓練を行いました。

実習生のコメント

私は、ブラックアウト訓練において船橋内での対応を担当しました。ブラックアウトとは、船の中が停電状態になることであり、その際にどの航海計器が使えるのかを把握できたとともに、他の船舶との衝突や座礁を防ぐための方法を習得しました。海上交通センター等への連絡、旗旒信号の掲揚、投錨用意など航海科として数多くの対応が必要となるため、いざという時のために日頃から準備しておく必要があると強く感じました。今後行われる訓練も現場で必要な能力なので、それらを習得できるようしっかりと取組みます。

(航海科 三橋 稜平)

ブラックアウト訓練時の船橋(航海計器立ち上げ)の様子
ブラックアウト訓練時の船橋(航海計器立ち上げ)の様子

応急操舵部署訓練とは、舵が故障した場合を想定し、その原因究明や修理、人力での操舵を行う訓練となります。本訓練では航海科の総指揮にあたり、全体の流れを把握するとともに、次に何を行うのか考えて指示することを意識しました。舵を動かす装置のある舵機室配置では、船橋からの指示のもと、安全な海域までは人力による操舵を行い、故障個所を修理する想定でした。総指揮を担当することができ、船全体の状況を把握するとともに情報の共有を行い対処していくことの大切さを実感しました。

(航海科 古内 慎之介)

応急操舵部署訓練を行う航海科実習生
応急操舵部署訓練を行う航海科実習生

私は発電機復旧後に配電盤を操作することにより船内に一早く電力を供給する係として訓練に臨みました。ブラックアウト状態の船はエンジンが停止しているため推進力は無く制御不能であり、一刻も早く発電機を復旧し通常の航行状態に戻さなければ衝突や座礁等の事故に繋がります。機関科としてこれまでの座学や実習で学んだ知識を活かし、原因を究明し同期一丸となり発電機を復旧させて、何とか通常の航行状態に復旧させることができました。今回の訓練では非常事態における冷静かつ迅速な対処の重要性を学びました。そのためには普段から非常事態に備えた準備が必要になります。現場に出た際、非常事態においても冷静に指揮がとれるようなリーダーになるため、今後の実習も積極的に取り組みます。

(機関科 知念 叶夢)

ブラックアウト訓練行う機関科実習生
ブラックアウト訓練行う機関科実習生

今回、初めての外洋での艇揚降訓練を行いました。外洋は陸地が見えるような場所とは異なり波が高く、船の揺れ方などこれまでとは訓練状況が大きく異なりました。その中で過去に築いてきた技術を駆使しながら、如何に対応するかが今回の訓練の要であったと思います。実際に訓練を行うと、これまでも重要と考え、訓練をしてきた安全管理や効率的な作業などが普段通りにいかないことも多く、環境の変化への対応の難しさを痛感しまた。しかし、実際の現場において気象海象は選べません。1人でも多くの命を救えるよう、今回の訓練を次回以降の訓練に活かし、自身の技能の習熟を図りたいと思います。

(国際研修 浅田 祐市)

搭載艇揚降操船訓練を行う実習生
搭載艇揚降操船訓練を行う実習生

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