第70期 呉出港

2024年5月16日

日時

令和6年4月22日(月)

場所

呉 海上保安大学校、川原石西ふ頭

天候  ー

専攻科実習生及び国際航海実習課程研修生は、大学校教職員、在校生、家族など多くの方々の見送りを受け、遠洋航海のため呉を出港しました。今年度の遠洋航海は、サンフランシスコ、ホノルル、グアム、コロール(パラオ)、シンガポールに寄港する総日数95日、総行程19200海里の航海となります。本実習では、航海、機関、通信の各実習に加え、搭載艇揚降操船訓練、防火・防水部署訓練、溺者救助部署訓練などの様々な訓練を通じて、初級幹部海上保安官として必要な知識や技能を習得します。また、海外の海上保安機関との交流や休養日には各寄港地での観光を通して、その土地の風土を体感することで、国際感覚の涵養を図ることを目的としています。

実習生にとっては、これまで経験したことのない幾多の困難が待ち受け、かつ長期間に及ぶ実習となりますが、どんな荒波も乗り越え、日々の実習に全力で取り組み、現場赴任前最後の総仕上げとして研鑽に励みます。

実習生のコメント

これまでの4年間、遠洋航海に向かう先輩方を見送り、その度に私達にとってはまだ遠い先のことだと思っていました。しかし出港当日、お世話になった大学校教職員の方々や後輩、そばでずっと支えてくれた家族に見送られ、ついに私達も遠洋航海に出発するのだと実感しました。4年間かけて大学校で多くのことを学び、晴れて三等海上保安正となりましたが、現場で通用する能力には到達しておりません。そのため、この3か月間の遠洋航海を通じて、主任として必要な知識、技能を身につける必要があります。船という狭い空間の中で3か月間の航海は厳しいものになると思いますが、部下を持つ初級幹部という立場になるという自覚と自信を身につけて呉に帰港できるように、実習生全員で切磋琢磨し、日々の実習に精進していきます。

(航海科 甘庶 克樹)

出港式に参加する実習生
出港式に参加する実習生

現場赴任前の総仕上げとして、遠洋航海に臨みます。在学中は毎年カッターに乗って先輩方を見送っていましたが、いよいよ自分が見送られる側になったと実感しています。不安もありますが、これまでの大学校生活で培ってきた気力と体力で乗り越えていきたいです。現場でより役に立つ人材になれるよう、数々の訓練を同期と協力して頑張っていきます。そして、日ごろから応援してくれている方々のためにも海上保安官として、人として、成長した姿で呉に戻ってきます。

(機関科 荒川 颯汰)

お見送りに対して敬礼を行う実習生
お見送りに対して敬礼を行う実習生

今までの4年間は先輩方を見送ってきましたが、出港当日、家族や大学校教職員の方々、後輩に見送られ、ついに「私達の番が来た」という思いでいっぱいです。95日間に及ぶ長期の遠洋航海は不安でいっぱいではありますが、実習生同士で協力し合い、日々の実習に積極的に取組み、成長できるように頑張ります。

また、遠洋航海は、現場赴任前の最後の乗船実習であり、初級幹部になるためには学ばなければならないことが多くあります。7月に呉に帰港した際には今よりも成長した姿を見せることができるように、一日一日を大切に過ごし、何事にも全力で取組み、少しでも多くのことを吸収していきたいと思います。

(通信科 山口 知泰)

 

岸壁でエールを送る応援団と学生音楽隊
岸壁でエールを送る応援団と学生音楽隊

昨年度特修科を修了し、晴れてこの4月に現場へ戻った私ですが、機会に恵まれ、今年度の遠洋航海に参加させていただくことになりました。特修科では、国際法に加え、当庁の国際的な立場など、海外との繋がりを意識させられるような授業を受けました。これは、今までの現場や海上保安学校では学ぶことができないものであり、とても新鮮な気持ちで学ぶことができました。今回の遠洋航海では、海外への長期の航海について学ぶことももちろんですが、初級幹部に必要な素養として、国際的な感覚についても、より一層深めていきたいと考えております。

長い航海になりますが、体に気をつけて行ってまいります。

(国際航海実習課程 梶谷 雄介)

帽振れを行う実習生
帽振れを行う実習生

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