第68期 第7号 安全確認航海実習
2022年5月3日
日時 |
令和4年4月22日(金)~5月3日(火) |
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場所 | 安下庄沖、富山湾沖、函館港沖、呉 |
天候 | ー |
出港式を終え、呉を出港した私たちは安全確認航海実習を行いました。同航海は、コロナウイルス感染者が船内にいないことを確認するために、約2週間の航海を、無寄港無上陸で行う専攻科で最後となる国内沿岸航海です。山口県の関門海峡、北海道の宗谷海峡を巡り、巡視船での仕事を学び、訓練では初めて実習生主体となる想定訓練を行いました。実習生は現場への意識が高まり、互いに刺激し合いながら成長しています。次はいよいよ国際航海です。さらなる実習生の成長に期待しましょう。
実習生のコメント
約2週間の航海が終了しました。本航海は現場赴任前の最後の実習ということもあり、教官方からの言葉も現場が間近に迫っていると実感するものばかりです。その中でも、特に印象に残っているのは、宗谷海峡見学での教官からの講義です。その講義では、隣接する国との領土問題や原発警備といった重要な任務を担う、北海道全域を管轄する第一管区の業務について講話を頂きました。第一管区は、自分自身が成長できる素晴らしい場だと感じ、第一管区に赴任したいと思うようになりました。もし今年の12月に第一管区に赴任が決まった際は、北海道民の方々、どうぞよろしくお願いいたします。私たちには、現場赴任が待っています。悔いが残らないように全力で実習に臨みたいと思います。
(航海科 上田太一)
安全確認のための無寄港、無上陸の航海であっても訓練はこれまで通りに行われましたが、その内容はこれまでと一味違う実習になりました。少しでも多くの知識や経験を私たちに伝えようと、これまで以上に厳しく接してくる教官、普段からは考えられないような眼光を放ちながら訓練に臨む同期、そして、訓練が終わった後のこれまで感じたことのないような満足感、これらから自分達が学生ではなくなったこと、現場赴任を間近に控えていることを肌で感じ始めました。今は、未来に対しての期待と不安でいっぱいですが、この専攻科での乗船実習を通してこの不安を少しでも減らして、また呉の地に帰ってきたいです。
(航海科 谷川慎一郎)
子供から大人になるにつれて時の流れは速く感じるようになります。それは、子供の方が新しく触れたり学んだりすることが多く、脳が刺激されるからだと言われています。この航海中は時の流れが非常に遅く感じられました。私はボイラーや発電機を一人で発停することはできますが、一つ一つの作業の意味や構成部品の役割の全てまでは知りませんでした。意味も分からず作業しても意味がないと教官方から教えていただき、一つ一つの作業に疑問を持ち、その疑問を解決するために毎日たくさんのことを調べました。段々新しい知識を学んだ結果、時の流れを遅く感じるくらい、日々を充実させることができたんだと思います。残りの航海も時の流れが遅く感じられるような航海になるように積極的に学んでいきたいと思います。
(機関科 米山航平)