在学生の声
海上保安大学校について、ホームページを通してその概要を紹介していますが、ここでは一般の方々から多く寄せられる質問に対して在学中の学生に答えてもらいました。少しでも皆様の参考になればと思います。
本科第1学年 山崎 瑠夏

海上保安大学校を受験した理由
私はもともとパイロットになりたいという夢を持っていたのですが、金銭的な問題であきらめようかと考えていました。しかし、映画をみて海保に興味を持ち始めて、こちらの学校について調べていくうちに、希望したうえで選抜されればパイロットへの道が開かれているということを知り、海上保安大学校を受験しました。
学校(寮)生活はどうですか
はじめは、規律ある上下関係、規則正しい生活、訓練など、慣れないことがたくさんあり、きついと感じることも多々ありましたが、同期や上級生の方々の支えがあったおかげで、寮生活では過ごしやすいと感じる場面が増えてきました。また、入学前に想像していた生活よりも自由で、周りの人々と楽しい時間を過ごせています。
訓練などで体力的に厳しいと感じることはありますか
私は幼いころから運動をすることが好きで、スポーツもずっと続けていたため、体力的にきついと感じたことはありません。もし、きついと感じてしまったとしても、周りからの声掛けのおかげで雰囲気が盛り上がり、みんなで訓練を乗り切れるので、体力に自信のない方でも大丈夫です。
受験生へのメッセージ
海上保安大学校は、ほかの大学に比べ情報が少なく受験を迷ってしまうという気持ちもわかります。しかし、日々の達成感や同期との絆は、ここでしか味わえない特別なものだと私は感じています。少しでも海上保安官へのあこがれや興味があるのならば、受験を検討してみてはいかがでしょうか。海上保安大学校で共に学べる日を楽しみにしています。
本科第2学年 内園 陽春

海上保安大学校を受験した理由
私が中学生だった際に、学校で行われた海上保安官の職業講話を聴いたことが受験を決めたきっかけです。もともと海上保安官という職業は知っていましたが、実際に海上保安官の話を聴き、船だけでなく航空機のパイロットや潜水士、国際捜査官などの多種多様な業務と日本の海を守るという仕事に強く引かれました。
学校(寮)生活はどうですか
一般の大学とは違い自分の時間やプライベートはある程度制限されますが、将来の船内生活に慣れるために必要なことばかりだと思います。また食事をする際も入浴する際も寝る際も同期と共に過ごすので普通では考えられないほどの早さで同期と仲良くなります。勉強や訓練を行う際も、仲間と切磋琢磨(せっさたくま)でき、自身の成長を感じやすい環境です。
訓練などで体力的に厳しいと感じることがありますか
訓練がきついと感じることは多少ありますが、もうできないと感じたことはありません。初めて行うことも多いですが、その度に教官や上級生が細かい点まで教えてくれます。苦手だと感じる訓練があったとしても、そんなときには必ず同期が助けてくれます。
受験生へメッセージ
他の大学とは違い、海上保安大学校の学校生活はなかなか想像しにくいと思います。心配も多くあると思います。でも大丈夫です。やる気と元気があれば私たち学生は全力であなたを歓迎します。ここでしか経験できないことやここでしか学べないことが海上保安大学校には多くあります。そんな大学で皆さんと会える日を楽しみにしています。
本科第3学年 髙橋 穂香

海上保安大学校を受験した理由
私が海上保安大学校を知ったきっかけは、「受験科目から物理・化学を除外し、文系選択者にも受験の機会を広げる」とのニュースでした。 私は文系選択者であり、幼い頃から海に憧れ、人を守り、人のためになる仕事に就きたいと考えていたため、この知らせに運命を感じ、受験を決意しました。
学校(寮)生活はどうですか
全国各地から集まった同期や上級生と接したり、日々の生活や部活動だけではなく趣味を通じて上級生と仲良くなったりすることで、刺激的で楽しい毎日を過ごすことができています。また、女子学生の増加に伴い設備が整えられており、女子学生への配慮もしっかりされているため安心して生活できます。
訓練などで体力的に厳しいと感じることがありますか
私はカッター部に所属しているため他の学生に比べると体力はある方ですが、初めての遠泳訓練は少しきつかったです。今までに経験したことがないような訓練が多いため、慣れるまでは少し大変に感じることもありました。しかしその分、教官方や上級生方が手厚くフォローしてくれるので、乗り越えることができました。
受験生へのメッセージ
私たちは、他の大学では得られない専門的な知識と技能を身につけ、日々貴重な体験を重ねています。 そして何より、青春のすべてをかけて学び、挑戦し、成長できる唯一無二の環境が、ここにはあります。 「誰かの役に立ちたい」「大好きな海を守りたい」――そんな思いを秘めた、個性豊かな仲間たちと一緒に、日本の海を守りませんか?
本科第4学年 山田 剛士

海上保安大学校を受験した理由
私は小学生の時に見たドラマで海上保安官の仕事について知りました。幼少期に水泳を習っていたこともあり、海で人命救助を行う海上保安官にあこがれ、中学時代に海上保安大学校に入学することを決め、この大学を受験しました。
学校(寮)生活はどうですか
全員が寮生活をし、決められた日課に従って多くの人と生活を行います。同じ学年の者だけでなく、他学年の者とも同じ空間で生活をするので、互いに切磋する環境ができ互いにいい刺激となります。多くの人と関われるので、毎日が楽しいです。
訓練などで体力的に厳しいと感じることがありますか
私も入学するまでは体力面で苦労するのではないかと不安でしたが、訓練を重ねるごとに体力はつくので安心してください。現在4学年となり何度も行ってきた訓練でも新しい発見があります。訓練の時間は自分の成長にとって有意義な時間です。
受験生へのメッセージ
受験は学力試験があるので受験に合格するための勉強は必要不可欠です。一方で、入学してからは自分がやってきた部活度で学んだことや、趣味なども学校生活では自分の強みとなります。今やっていることを信じて頑張りましょう。皆さんが入学することを楽しみにしています。
初任科Ⅰ課程(機関) 片田 怜

大学では何を学んでいましたか
大学では法学を専攻していました。特に刑法や国際法に興味があり、海上における法の適用や海洋秩序の維持について学ぶ中で、海上保安の重要性を強く感じるようになりました。法律の知識は、海上保安官としての判断力や対応力にも直結するため、今の学びや訓練にも大いに役立っています。
海上保安大学校を受験した理由
もともと警備や治安維持といった分野にも関心があり、海上保安官の仕事はまさにその両方を兼ね備えた職業だと知ったとき、強く惹かれました。海上での警備活動や密輸・不審船への対応など、法的知識と現場対応力が求められる場面が多く、自分の学びを活かしながら社会に貢献できると感じ、海上保安大学校の受験を決意しました。
学校(寮)生活はどうですか
寮生活は最初こそ慣れないこともありましたが、今では仲間との絆が深まり、毎日が充実しています。規則正しい生活の中で、時間管理や協調性が自然と身につきますし、困ったときにはすぐに相談できる環境があるのも心強いです。共同生活だからこそ得られる学びや成長がたくさんあります。
訓練などで体力的に厳しいと感じることがありますか
訓練は確かにハードな面もありますが、私自身は体力的に「きつい」と感じることはあまりありません。それでも、毎日の訓練はとても充実していて、自分の限界を知ることができたり、仲間と協力して乗り越える達成感を味わえたりと、得るものが多いです。
受験生へのメッセージ
海上保安大学校を目指す皆さんへ。勉強や体力づくりに不安を感じることもあるかもしれませんが、ここには自分を高める環境と、支えてくれる仲間がいます。応援しています!
初任科Ⅱ課程(航海) 岸田 佳純
大学では何を学んでいましたか
大学では、キリスト教を中心とした宗教について学んでいました。日本人の宗教観のひとつとして、武士道について論文を執筆しました。
海上保安大学校を受検した理由
中学生の時に身近な人を亡くした経験から、人の命を守り、安全な社会を作る仕事に就きたいと考えていました。幹部海上保安官として、人の命を守る活動だけでなく、幅広い分野で活躍できる機会を魅力に感じて、海上保安大学校を受験しました。
学校(寮)生活はどうですか
規則正しい寮生活に慣れるには少し時間がかかりますが、他者と毎日寝食を共に過ごすことでしか得られない刺激や関係性を育むことができています。休日とのメリハリをつけ、充実した毎日を送っています。
訓練などで体力的に厳しいと感じることがありますか
私は水泳が苦手だったので、遠泳訓練前に水泳の授業と自主練習が続いた期間は体力的な厳しさを感じました。しかし、泳げるようになるまで練習してくれた教官や同期のおかげで、乗り越えることができました。
受験生へのメッセージ
大学校での生活は、挑戦と失敗の連続です。失敗を恐れずに、自分を信じて取り組むことで成功に繋がると信じて、日々勉学や訓練に励んでいます。ぜひ、あなたも一緒に挑戦してみませんか。